ボーイング社にて開発されたエアキャスターシステムは、エアロゴ社にて研究・開発を進められてきました。そして、日本国内において唯一エアロゴ社と技術提携を結ぶ機械メーカとして弊社は多くの納入実績と豊富な経験を得てまいりました。 このシステムは、今までの運搬装置では難しかった、超重量物の運搬、位置決め等が、容易かつ安全に行なえ、また低騒音で周囲への影響も限りなく少なく出来ます。しかも運搬経費・維持費の低減を見込むことが出来ます。
圧縮空気を供給していない状態にて、マウンティングプレート上に荷重を積載するとエアキャスター中央のプレナムチャンバー部に取り付けてあるランディングパッドにて荷重を支持します。(図1)
圧縮空気を供給すると、ドーナツ型のトラスバックが膨らみ荷重を持ち上げ、同時にプレナムチャンバー部にも流れ込みます。(図2)
トラスバック及びプレナムチャンバー部に送り込まれた全空気の圧力が荷重より大きくなると、エアキャスターはランウェイ(床面)より浮上り、少量の空気にて、エアキャスター(トラスバック下面)とランウェイとの間に空気の膜を形成いたします。(図3)
このように、常にわずかながらの空気の流動によって、空気の膜を形成することにより、ランウェイとの摩擦抵抗(μ)を減少させるので、わずかな推進力にて移動が可能となります。
エアキャスターが荷重を受ける面積は、エアフィルム有効径内で荷重を支えることになります。よって、有効面積:A=π×(Ds/2)²となります。
牽引力は、摩擦抵抗×積載重量にて求めることが出来ます。
摩擦抵抗は、ランウェイの状態によって変わるので注意が必要です。